今年4月に最高裁がJASRACと放送局などとの契約について、「他業者の参入を妨げており、独占禁止法違反の疑いがある」「市場支配力の維持や強化のため、正常な競争手段を超えて、包括徴収方式での事業を行った」というコメントのついた判断をしたことから、何か起きるのではと思っていましたが、いきなり、日本の楽曲保有者の最大手であるエイベックスが、JASRACから離脱し、自社の系列会社"イーライセンス”に彼等の持つ楽曲10万曲の管理を任すことにしたのにはびっくりしました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151019-00000012-wordleaf-bus_all
ただ、音楽業界は、他の業界に比べてもJASRACの力が大きすぎるのは確か、、と言うか他に管理団体が無いと言って過言ではありません。
僕の父は文筆家(俳人)で約30冊の著作を残して14年前に亡くなったのですが、当初、著作権の管理は日本文藝家協会に御願いしてきました。しかし、使用依頼の頻度が月に1-2回であり、僕自身の仕事の範疇でもあるので、今では自分が権利の承継人となって管理をしています。その後も色々な著作権の管理協会から管理の申し出があり、「エージェントを選ぶ」ことが可能です。
JASRACがここまで強くなったのは、歴史的な背景があるのだとは思いますが、今回のエイベックスの件をきっかけに、音楽著作権に関しても"自由競争”の原理が働く市場になってくれればと思います。