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「顧客吸引力」って聞いたことありますか? 時々、契約書の中に入ってますね。もともとは商標の知名度、ブランド力などを英語でGoodwillとまとめたものなんですが、日本語そのものの意味、つまり「顧客をどれだけ吸引できるか?」と理解して頂いていいと思います。
これは、キャラクターなどの著作権、コーポレート、ファッションブランドなどの商標権のどちらでも、ライセンスを行うには重要な要素です。記号たるプロパティが顧客を吸引できないと、とてもライセンスビジネスは成功しません。 長年コンサルティングをやってきて思うのは、日本ではこの顧客吸引力を始めとして、ブランド資産力(ブランドエクィティ)などの調査がおざなりになっているという傾向が強いということです。 ライセンスをこれから始めよう、あるいは伸ばして行こうという企業や団体は、自身が持っているプロパティにある程度、「売れる」自信、つまりは「顧客吸引力があるという」自信を持っているからライセンスを始めるわけですが、それが誰をどこでどのように、どのくらいの強さで吸引しているかについては、過剰評価をしてしまっている事例が多く目に付きます。 例として適切かどうかわかりませんが、自分の車や住宅を売りに出すときに、これだけ手をかけてきたんだから、このくらいの値段では売れるだろうと思って売りに出すと全然売れない。査定に出して、その金額呈示の低さにびっくりみたいなことが多いということです。 アメリカの企業、まあライセンサーですが、ここが持っているプロパティの場合は、かなり良くリサーチがされているケースが多くあります。認知度、好意度、想起度などを地域、男女別、年齢別、職業別などの要素とサンプル設定ををきちんど決めて、ベンチマークサーベイを行い、その後も毎年調査でデータを更新している会社も少なくありません。 しかし、何もやっていない!というところが多いのも事実。特に日本のライセンサーは、そういう調査の予算が取れない、どこからひねり出していいのかわからないなどの、費用面の問題でやっていないところが多いのです。 昔は、この調査すごくお金がかかりました。ちょっと調査すると500万円とかかるのが普通でした。でも今はインターネットで調査することが出来るようになり、精度もあがっています。昔の1/10とは言いませんが、すごく安くできるようになっています。 この調査をやって、それをキャラクターライセンスの戦略にもろに反映させて成功したのが、僕の場合は2004年の静岡での国際園芸博覧会のキャラクター「のたねと仲間達」でした。非常に良い調査設計者にお願いすることが出来、「のたねをどのような形状にするか?」、「仲間達を何人にするか?」、「どういう年齢層とどこに住む人たちが、このキャラクター群に良い反応をするか?」など多くの項目で正確な指針を得ることができ、最終的に完成したキャラクターはライセンスでも当初の予定を大幅に上回る人気と商品売上げを達成しました。ちょうどその頃は2005年の「愛・地球博」に向かって他にも多くの博覧会があり、それぞれキャラクターをたてて(マスコットと呼ばれていましたが)、ライセンス商品展開をしていたのですが、その中でキャラクターの質、人気、売上げ(愛・地球博にはかないませんでしたが)で、突出して良い結果をおさめられたと思います。これは、静岡県が調査に積極的に予算を割いて、我々(私と広告代理店で動いていました)と良い協力関係が作れたことに起因していると思います。 ![]() 調査をしなかったのかどうかはわかりませんが、その後に鳴り物入りで開かれて大失敗した某開港博とそのキャラクターの例などもあります。 同様に、調査自体が役にたたなかったという声を聞くことも多々あります。ただ、僕がコンサルティングに入って知った例からすると、その失敗調査はまるで国勢調査のようにやられているケースが多いようです。つまり、なんの予測もなく、やみくもに調査をしているのです。これはお金をドブに捨てるようなもので、調査というのは予測の確認でなければなりません。ある程度、多分こうだろう、ということを調査前に関係者で深く煮詰めておくことが必要です。それを起点にして調査をすると、その通りのこと、そうでないことがわかり、対策や変更策もたてやすいのです。商品をモデルチェンジする時の事前の消費者調査なども、「押さえるべきところ」を明確にして調査しないと、調査結果に振り回されて、名前も変える、コンセプトも変える、値段も変える、広告も変える、、結果大失敗。でも、何が悪かったのかわからない。という最悪の結果になることがありますが、これと似たようなものです。 アベノミクス効果が出ているのかどうかわかりませんが、少しでもマーケティング予算がアップしたならば、ライセンスプロパティの「顧客吸引力」を、これからライセンスするにしても、すでにしているにしても、やってみることをお勧めします。
by Licensing
| 2013-11-08 14:14
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