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ここ、1週間、フェイスブックなどでは、インターネットで配信されたニュース「まさかのガンダム無料配信に中国驚愕 「本物」の魅力で海賊版駆逐へ」が話題になりました。ただ、ガンダムの無料配信は今に始まったことではなく、ライセンス商品でもロイヤルティを取らないという措置はだいぶ前から取られていたはずです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121025-00000000-fsi-bus_all 中国の偽物対策には、大きくわけて、4つの対応があります。 1.放っておく。 2.あくまで、法的対応をし、費用に糸目を付けず戦う。(クレヨンしんちゃんの件、自動車では日産自動車など) 3.偽物業者と話しあい、提携して本物として認定する。(ホンダのバイクなど) 4.無償でデータなどを提供し、ロイヤルティフリーできちんとした形状のものを作らせる。 今回のバンダイナムコの例は、4に当てはまると思います。ただ、上記の記事でも、その効果が出てきている(本物も売れて来て、プロフィットが出ている)かについては、断言はしていませんでした。 中国のカントリー・リスクについては、前から言われていることで、既にレアメタル業界などは必至で、脱中国をはかっていますし、カルフール、ウォルマートの中国撤退の噂も、常に出ています。売却先が決まれば、まずカルフールが撤退することになるでしょう。 すでに生産基地としては、米国は中南米などに、欧州は中近東、アフリカ、東欧などへのシフトが進んでいます。日本も、ベトナム、インドネシアなどの東南アジアへのシフトは進んできていますが、やはり中国に生産でも販売でも依存度は、他国に比べて高いと思います。 少し前の私のブログにも述べましたが、LIMAは上海のオフィスを7月で閉鎖しました。約5年の間の稼働でした。以後は香港オフィスで中国メインランドも管理するとのこと。詳細は知りませんが、これには、アメリカを初めとする欧州の、ライセンサー、ライセンシーの20数名の理事が賛成しているはずで、結局、彼らも、先鋭隊としてLIMAのオフィスを置いたものの、中国にはお手上げという感じではないでしょうか? 今の中国は、共産主義でありながら、世界でも貧富の差が非常に激しいという、不思議な社会構造になっています。共産、というのは資産を共有することですから、そういうことにはならないはずなのです。ソ連の場合、その実情に政情を合わせる形で、ゴルバチョフがペレストロイカを断行し、様々なトラブルは今も続くもの、資本主義に乗り換えました。貧富の差はありますが、それが資本主義ですから、貧富の差だけで政府を攻撃することはなくなっています。 しかし、中国では、選挙も行われずに、また新体制の共産主義政権に移行しようとしています。北朝鮮のように世襲ではありませんが、政権の意向に民意が全く反映されない、また、これを批判できないということでは同じです。 これで、貧富の差がなくなってくれば、全体としてカントリー・リスクは減るのでしょうが、ますます差は広がっていきます。政府を攻撃できない民衆の不満は、反日などの別の形で爆発する危険をどんどん増していくでしょう。 また、知財権すべてにわたり、インターナショナル化をはかり、偽物の駆逐をはかれば、13億人の人口のかなりの部分が職を失うでしょう。北朝鮮が、国で覚醒剤や偽札を作るのと同じように、13億人の人たちに食い扶持を与えるには、偽物産業は中国では巨大すぎて、ストップはさせられないのです。 すでに、欧米はこのことを見越して、新しく伸びる市場は、東欧、中南米に的を変更しています。 日本は、今までに投資した金額の大きさに縛られて、シフトチェンジが遅れてしまっているのではないでしょうか? もちろん、良い人間関係(これが中国では大事)を使って、中国でのビジネスをトラブルもなく、伸ばしている企業もたくさんあると思いますので、私の意見が皆さんすべてに当てはまるとは思いません。しかし、東海沖地震と同じように、中国では政権の崩壊などの、大きなトラブルがここ数十年のあいだに起きる可能性が高い、つまりカントリー・リスクが高い国であることは、心に止めておいたほうが良いと思います。 なお、私は政治的には決して右ではありません。むしろ逆かも。。でも、中国を冷静に分析すると、得にライセンスの面から見ると、このように書くのが現在では適当と思います。 ▲
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| 2012-10-30 11:44
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BSAは"Birmingham Small Arms Company"の略なんです。僕は最初、BはBritishのBかと思ったんですが、けっこうローカルです。
で、もともと武器を作っていたんですね。だから、最初のロゴマークはこれです。 ![]() ![]() ま、いずれにしろ、今や、イギリスの自動車産業、バイク産業は風前の灯火で、ローバーが消えてから、純イギリスのマスメーカーはなくなっちゃったんですね。その割には、F-1のレースでは、ロータス、マクラーレン、ウィリアムズ、ケーターハム(半分マレーシアですが)と、数は減りましたが、それでも最多の4チームもあって、ボディも作っているし、手作りのスポーツカーも作って居るんですよ。変な国ですが、僕はイギリス大好きです。 私事になりますが、僕は、海外に仕事で住んでいたことはないんです。でも学生の時に、ずっと逗子に住んでいるイギリス人に英語を習っていたので、イギリスに興味を持ち、9ヶ月くらい、イギリスの語学校に行き、アメリカで言えばTOEICみたいな、ケンブリッジ大学の検定を取りました。で、帰国して婦人服のアパレル会社(東京スタイル)にはいって、MDとしてけっこうおもしろくやっていたんですが、英語を使う機会が全くなくて、3年目に、英国大使館がやった短期語学留学生の募集を受けたら、受かったので、また3ヶ月くらいイギリスに行きました。で、イギリスで就職しようと思って、色々な人に会ったのですが、その頃イギリスは英国病という呼ばれ方をするくらい、経済が悪く、誰もイギリスで働くのを勧めてくれませんでした。その代わりアメリカに行ってみろと言われたので、ロンドンからニューヨークに飛び、1ヶ月半くらい、一人でアメリカを旅したんです。で、又イギリスに戻り、スペインに行って一ヶ月とか、きままなくらしをして、26歳で帰国。 しばらくウィンドサーフィンをやってゴロゴロしていたんですが、縁あってリーバイスに入りました。アメリカ嫌いだったんですが、やっぱりビジネスはアメリカかな、と思って。 それから20数年、ずーっと仕事はアメリカでしたね。 ここ数年、ようやくBSAとかIBMLとかイギリスの会社と仕事をしだしたのは、イギリス人のビジネスパートナー、ロジャー・バーマンに会ったのが大きいです。 ビジネスはアメリカっていうのは今も変わらないんですが、文化、芸術や人、生活用品、車まで、どちらかと言うとイギリスとヨーロッパのほうが合います。ここ数年、仕事抜きの旅行はすべて欧州です。アメリカとは仕事して良かったと思っています。でないと、ずっとアメリカ嫌いで終わったでしょうから。アメリカ人は一般的にフェアですよ。僕も持ち家を人に貸していますが、米軍のアメリカ人です。こういうのはアメリカのほうが信頼できる。でも、イギリス人、フランス人、イタリア人とか、おもしろいんですね。フェアじゃないけど。 車に至ってはアメリカ車なんか、アメリカでレンタカーで乗るとき以外は乗らないです。ここ25年くらいイギリス車とフランス車しか乗ってません。やっぱりモノとしての雰囲気があります。今、乗っているプジョーのうちの1台、カブリオレなんですが、カップホルダーがない。物入れもほとんどない。のど渇いたらカフェに行くんですって。 がんがん、話がそれていますが、今後も、なんか英国、フランス、イタリアのプロパティが中心になりそうです。アメリカのプロパティは本当に好きなモノだけ。ハインツケチャップとかね。ケチャップはヨーロッパのはいけません。ハインツです。コカ・コーラ、バーボンウィスキー、JBLのスピーカー、Apple、アメリカでも好きなブランドはたくさんありますが、そう簡単にライセンスに携われないだけで....... とりとめもない、ライセンス日記になりましたが、明日から週末ということでお許し下さい。 ▲
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| 2012-10-26 21:23
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今月末になり、色々と溜まっていたペンディングの契約書が、どんどん契約オーケーになりました。
ハインツで2社、(ショッピングバッグ関係、レディスアパレル関係)、BSAで1社(バイク商品関係)、エンリコ・コベリで1社(ゴルフアクセサリー関係)、契約書にサインするのは気持ちいいですねー。でも40ページもある契約書2セットとか3セットにすべて、イニシャルを入れるのは大変。気持ち悪くなる。これは日本のように製本して割り印を入れるほうが絶対効率良いです。 しかし、BSAがこんなに売れるとは思わなかったなぁ。承認も比較的融通性があり、早いんです。 もう商品出たので、下記にTシャツのデザイン載せますね。 ![]() けっこうかっこいいでしょ。このイメージで、アクセサリー関係、バイク用品関係、来年からバンバン出ます。楽しみです。 ハインツも久しぶりに良いライセンシーがつきました。これもまだまだライセンシーつけられそうです。コベリは好調のバッグ、ラゲッジ、ベルトに続き、ゴルフのキャリーバッグ関係が来春から出ます。これは、クォリティ高い商品です。このあと、Dunlopも数社控えています。年内にあと5社くらい決めたいですね。まだ、アパレル、自転車、ヘルメット、バッグ、フットウェアー当たりを決めないといけないブランドもたくさんあります。がんばらなくては、大好きなオペラも見に行けないし。 どうぞ、ご興味のあるライセンシーの方、エージェントの方、ブランドッグ(046-870-5310,pochi@brandog.net, あるいはkeitai090-8856-4089)にご連絡下さい。 今日は宣伝に終始しました。 ▲
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| 2012-10-24 18:49
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ブランドライセンシング・ヨーロッパ2012が終了しました。なかなか盛会だったようです。
![]() LIMAの本部のホームページ(http://www.licensing.org)を1ヶ月ぶりくらいに見たら、支部の数(ホームページの数)が急に増えていました。上海オフィスはなくなりましたが、インドやニューヨーロッパ(クロアチア)、イタリア、スペインが新たにオープン。 ![]() しかも、びっくりしたのは、LIMAのホームページに、以前から求人ボードがあったのですが、めったに人材募集のリクエストが載ることはなかったのに、今見たら、ずらーっと並んでいます。ライセンシングマネージャー、ブランドマネージャー、ロイヤルティオーディター、アカウントコーディネーター、セールスディレクターなど、その数50です! インターンからバイスプレジデントまで、場所もアメリカ、イギリス、アジアなど。http://www.licensing.org/jobs/ で会員以外も見られます。各ポジションには給与は、だいたい書いてありませんが、仕事の内容などは詳しく書かれています。 今から30年前、僕もライセンスの仕事に興味を持ちだしたころ、アメリカかイギリスで働きたかったんです。その頃は、イギリス大使館の語学留学生としてイギリスのエセックス州の語学校に通ったりして、今よりよほど英語もしゃべれました。(まだるっこしいイギリス英語でしたが) その時、インターネットがあって、こういうジョブボードがあったら、人生変わっていたなぁ。 日本のライセンス市場はまだまだソフト(不調を表す良い言い方)ですが、イギリスを中心にヨーロッパ、そしてアメリカもライセンス市場は回復傾向です。 もし、このサイトを見ている方で転職を考えているかた、挑戦しませんか!! ▲
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| 2012-10-20 18:36
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今週14日から3日間、ロンドンで欧米、英国で最大のライセンスビジネスショー、LIMAがスポンサーする、Brand Licensing Europe 2012 (http://www.brandlicensing.eu) が開催されています。ここ数年で、同ショーは規模が2倍近くになり、今年は280社が出展と、社数からするとラスベガスのライセンシング・エキスポの半分にまでなっています。
ドイツのミュンヘンで行われている、LIMAのライセンシング・マーケットなどは、会員はイギリス以上の200社近くいるにも関わらず、1日限り、ホテルで行われるプレゼン形式のものであり、EUの他国でも大きなライセンスビジネスショーは行われていません。何故、EUにも加入していない、英国にライセンス・ビジネスが集中するのでしょう。 ひとつは、ショーの名前にもあるように、ブランドライセンスが強いということがあります。LIMAの5つの世界でのライセンスショーの中で、Brand という単語が付いているのは、英国のショーだけです。実際、ブランドを扱うエージェント、ライセンサーも多いのです。これは、英国は全世界の先進国の中で、ブランド(のれん)の資産価値を、唯一、それを持つ会社の会計帳簿の資産として計上できる国であるということです。もちろん、自然発生的に、いきなり計上されるのではなく、売買された時などに計上されるのですが、英国は1970年代に、英国病と呼ばれた不景気の中、多くの、古いのれんを持つ企業が、外国企業に買い取られてしまったのです。これを防ぐために考え出したのが、のれんに金額価値をつけて、資産として見なすということで、これにより、以降多くの有名なブランドの海外流出が防止できることになりました。 そのような法律下、ブランドの資産を上げる方法として、ライセンスというマーケティング手法がどんどん進歩してきたのです。当然、これをバックアップして、先々週まで2回ほど、このブログに載せた、ブランドエヴァリュエイター、インターブランドのような会社も英国が世界をリードしています。また、プライスウォータハウスクーパースを初めとする、会計監査の会社も多く、LIMA UK,の会員となり、ブランド資産の算定や、ロイヤルティのオーディットをアシストしています。 要は、ライセンサー、エージェントとして、英国は、非常に仕事がしやすい国なのです。 もうひとつは、英国の法律が、いわゆる英米法であり、著作権の財産権の管理に主をおいていることで、米国の会社が支社を置く場合、大陸法を基本とするEUよりも英国のほうが、法務的に同一性が強く保てます。 また、もともと、英国はキャラクター、ブランドが好きな国民、これは島国である日本と似ているのでしょうか。古くはピーターラビットから、機関車トーマス、熊のプーさんなど、長く愛されるキャラクターはけっこう英国生まれが多いのですよ。その他にも007,Mr.ビーン、ハリーポッターなどのライセンスプロパティが多く生まれています。 ビジネスをバックアップする、コンサルタントや、メディアも非常に進んでいます。上記のサイト野下に、トータルライセンシングという、イギリスでは有名なメディアの電子ブックがあります。ライセンスの雑誌なのですが、是非これをご覧下さい。 http://digital.licensemag.com/nxtbooks/advanstar/license_daily_20111018/ 実際の本のページをめくれるように内容が見られます。これ自体、別に目新しい技術では、ありませんが、そうは言っても、じゃあ、日本にそういう雑誌があるかと言ったら、少なくともライセンス業界にはないでしょう。 今年は、ロンドンオリンピックもあり、このライセンスも非常に好調だったとのこと。英国経済のバブルは既にピークを越えたようですが、ライセンスマーケットはまだまだ好調のようです。 ▲
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| 2012-10-17 18:21
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今年6月と10月の著作権法の改訂は、かなり大規模なものでした。キャラクターの写真への写り込みの場合の著作権の成立を認めないなど、実際面で便利になったこともあるのですが、一番不可解なのが、DVDのリッピングの違法化です。
改正前でも「技術的保護手段の回避」と言って、いわゆる「コピーガード」をはずしてコピーする場合には、たとえ私的複製でも違法ではあったのですが、今回の改訂では「アクセスガード」と言われる、通常のDVDにはほとんど入っている暗号型技術にもそれを拡大したのです。 つまり、DVDは、CD、レコード、ビデオなどと同様に私的利用目的の複製はオーケーだが、コピーガードを外す行為が違法ということになったわけです。しかしながら、現実には、ほとんどすべてのDVDにコピーガードが付いているために、実質上DVDのリッピングが違法ということになりました。 コピーガードをはずすのは、著作権者の“複製権”や、実演家や原盤権者の“著作隣接権”を侵害しているということになるという理屈です。 しかし、実際、DVDを売っている店に行って、DVDをつぶさに見ても、コピーガードがかかっています、とDVDのパッケージに明記されているものは10%もありません。書いてある場合でも、たいてい、非常に小さく「このDVDは米国マクロメディア社のコピーガードシステムで保護されています。」と書いてあるのみです。ほとんどの消費者はDVDにコピーガードがかかっていることを知らないのではないでしょうか?まして、今でも普通に電気店やウェブショップで販売されているリッピングソフトなどは、DVDのリッピング用とはっきり明記してあるのです。 そもそも、日本の著作権法はベルヌ条約と、大陸法の考え方から、人間の利便性を向上しながら、それにより、著作権を侵害しないようにという考えが基盤になっているはずです。ですから、僕たちはiPodにCDを取り込んでどこでも聞けるわけです。 同じことが、iPadにDVDを取り込んで見られるようになっている今、そのこと自体は違法とせずに、ほとんどの消費者が知らなかった、DVDのコピーガードを盾にして、リッピング禁止というのは納得がいきません。もし、百歩引いて、それを認めるとしたら、すべてのDVDにコピーガードがかかっているという表示をすることも義務づけるべきではないでしょうか? そもそも、すでに多くのDVDにはリージョンコードがかかっており、世界はいくつかの地域に分けられて、同じDVDでも日本からアメリカに持って行くと見られなくなるのです。ベルヌ条約では、著作権の最恵国待遇をうたっており、このリージョンコードは違法ではないかとかねがね思っています。著作物を高いお金を払って買って、ある国では見られない、この国では見られるということが、ベルヌ条約加盟国下で許されるのでしょうか? 今回の改訂には、すべてDVDに関連する映画産業や電気産業業界の圧力がかかっていると思います。 最近の自動送信化権をめぐる、一連の訴訟、判例(ロクラクⅡ、まねきTVなど)や、今回のリッピング禁止の件などを見ても、法務省、裁判所は、業界におもんばかり過ぎているのではないかと思います。こういうことって、公正取引委員会に訴えられないのでしょうか? 法律学者の人たちの中では、今回の改訂は当然だと言う人も多くいますが、そういう人に限って、クラウドコンピューティングは完全に著作権法違反だ、なくすべきだなどと、超非現実的なことを言っている人が多いのです。 日本の知財権関係の法律は、悪いところだけ、他国に遅れないように真似をしていて、良いところは、改善が遅れています。その結果、サーチエンジンの日本勢のシェアは1%以下となっています。そのうちに、知財権でも日本はガラパゴス化してしまうことが懸念されます。 来年は商標法の改正が予定されています。韓国と米国が、匂いを商標化したからと言って、匂いの大国であるフランスが、匂いは言葉で表現できないとして、商標登録からはずしていることなどを、もっと勉強してから、改正に望んで欲しいと思いますが、今のままだと匂いも商標化されそう。 ▲
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| 2012-10-14 11:25
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さて、前回の世界のブランド順位から、今日は同じく最近発表になった、インターブランドの資料から、日本のブランドのトップ10を紹介します。
1. Toyota 2. Honda 3. Canon 4. SONY 5. NINTENDO 6. Panasonic 7. Nissan 8. Lexsus 9. Toshiba 10. Komatsu という感じで、昨年と変わったのは、11位だったKOMATSUが資生堂に代わって10位に上がったこと。うーん、重機のKOMATSU? なんで10位?という感じですね。Toshibaもブランドとして、強い感じはしないです。他は納得ですが。 これは、やはりブランドエクイティ(資産)の計算方法(企業秘密)にあると思います。現在のシェア、認知率、好意度の他に、株価、過去の累計売り上げなども入るようです。ですから、最近まで世界のブランドの20位くらいに、タバコのマルボロが入っていました。 10位以下で、あれ、と思うのは、13位のSharp、これはシャープの諸々の問題が出る前の調査だったせいでしょう。そして、14位のSUZUKIというのも解せませんね。15位にブリヂストン、29位のSUBARUなんかの方が上と思えるのですが。 それとユニクロが30位までの発表に入っていないのもわからん。ベスト10に入っていいはずですが。 インターブランドの調査、世界版は納得ですが、日本版はどうも??? 本来なら、日経とか、金融系のシンクタンクが、日本のブランドエヴァリュエイターとして発表しないといけないと思います。 だいたい、日本は、ブランド大国(ブランドを持っている国としても、買っている国としても)なんですから、ブランドの格付け調査くらいやる会社がほしいです。 もう一社の世界的ブランド・エヴァリュエイターは、アメリカのランドー・アソシエイツですが、ここは調査をもとに、ブランドのロゴも作っています。コカ・コーラが有名ですね。 しかし、日本の郵便局ロゴ、ランドーアソシエイツが作ったんですよ。NTTもです。 ものすごーく高いデザイン料で有名ですが、民営化されたとはいえ、もともと国民の税金が入っている日本郵便のロゴをなんでアメリカの会社に依頼するのか?? 問題に取り上げられないのが不思議です。 ランドーのホームページごらんください。一番に日本郵便のロゴがでていますから。 http://landor.com/#!/locations/tokyo/tokyo-japanese/our-clients/ ▲
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| 2012-10-10 19:08
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インターブランド社の、ベスト・グローバル・ブランズ100の本年度版(2011調査と思います。)が今週発表になりました。毎年楽しみにしていますが、今年はなんと言っても、Appleが8位から2位にジャンプアップ、そして韓国のブランドとしてははじめてサムソンが9位にはいったことです。ベスト10は下記の通り
1 Coca-Cola 2 Apple 3 IBM 4 Google 5 Microsoft 6 GE 7 McDonald’s 8 Intel 9 Samsung 10 Toyota コカ・コーラの1位というのは、1990年代に1度だけインターブランドか、もう1社のブランドエヴァリュエイター(ブランド価値評価会社)のランダーで、マクドナルドに抜かれて2位になっった以外は、もうかれこれ30年近く続いているのでは。Appleは数年前までは50位にも入っていませんでした。マイクロソフトが 1996年にベスト10入りしてから、ずっとインターネット系で一位のキープしていましたが、今回ついにAppleに抜かれました。これは株価総額がAppleに抜かれたことが響いていると思われます。 エヴァリュエイターが、どのようにブランド価値を算定するのかは企業秘密ですが、市場占有度、過去からの累計売り上げ、株価、認知度、好意度などを算定の要素に入れていることは間違いないですね。 10位の中にインターネット電気関係が7社入っていると言うのも過去最高でしょう。ちなみに、2006年は5社、1996年は2社でした。この2社は、マイクロソフトとソニー、ソニーはそれから順調にランクを落とし2000年頃にはベスト10落ち、2008年にはサムソンに抜かれ、今年は40位まで落ちました。10位以降で、上昇がめざましいのは、Facebookが100位以降から69位に、(しかし今年上場してから不調なので、来年はどうか??)日産が90位から73位に、プラダ、起亜がやはり圏外から80位代にはいっています。 日本のブランドはテクノロジー関係だけが7社、トップ100に入っています。トヨタ10位、ホンダ21位、キヤノン30位、ソニー40位、任天堂56位、パナソニック65位、日産73位。このうち、ここ3年で順位を上げているのはトヨタとパナソニック、日産というところです。90年代に比べるとだいぶ減っています。パナソニックは社名を統一したのが奏功していると思われます。また、日産は、順位の増加率では、100ブランド中4位に入っています。まあ、それまでが低すぎたということもありますが、電気自動車などのテクノロジーが評価されたのと、今まで知名度が低かった、ヨーロッパで健闘していることが貢献していると思われます。ルノーとの合併効果が出てきたのですね。 ライセンスに関係あるところで最も気になるのは、ディズニーが、僕が覚えている限りでは初めてベスト10から脱落し、13位になったことです。ベスト10内でも序々に順位を落としてきて、昨年は9位だったのですが、ついにベスト10を明け渡しました。これについて、安易なコメントをすることは避けますが、ウォルト・ディズニー生誕110周年であることを考えても、とても残念なことです。 ヨーロッパのラグジャリーブランドはすべて好調です。ルイ・ビュイトン17位、グッチ38位、エルメス63位、カルチェ68位、ティファニー70i位、バーバリー82位、ラルフローレン91位など、すべて順位を上げています。しかし、この中でライセンスをしているのはバーバリーとラルフローレンだけ。そのバーバーリーも今後はわかりません。 ちなみに、僕の会社が日本でマスターライセンシーをしている食品のHEINZ(ハインツ)は46位と順位を上げており、大健闘です。 100位の中には、まだまだライセンスができるのにやっていない会社がたくさんあります。今後、ブランド、コーポレイトライセンスの可能性は大きいと思います。 というようなことを、ブランドッグでは「コーポレイトライセンスのこれから」というタイトルでセミナーを企業向けにやっています。最後は宣伝でした。 ▲
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| 2012-10-06 09:46
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僕は、このブログの他に、趣味のオペラのブログ 「プロヴァンスの海と土を少し/ http://provenzailmar.blog18.fc2.com/」も運営しています。こちらも、だいたい週1回か2週に1回くらいは更新。年にだいたい30回くらいをめどにオペラと一部バレエの公演を見に行っています。海外まで行くこともしばしば。今年は4月にウィーンとチューリッヒの歌劇場に行きました。11月にはシチリアにも公演を見に行きますから、かなり入れ込んでいることはたしかです。
で、ライセンスとオペラって、全く関係が無いようですが、実はあるんです。 キャラクターのライセンスって、日本のライセンス業界の60%くらいを占めますが、これって、著作権のライセンスですよね。著作権法が各国で確立されたのは、1886年のベルヌ条約で、驚くなかれ、今でもこの条約は、著作権のデファクトスタンダードとして、166カ国が締結しています。これを19世紀に起草して条約にした立役者が、フランスの作家、ヴィクトル・ユゴーです。「ああ無情」の作家ですから中学あたりで学校の勉強にも出てくる有名な人です。パリには彼の名前の付いた大通りもあります。 で、この人が作家業をしながら、大変な労力をかけて10数年をかけて、この条約の成立にこぎ着けたモチベーションがオペラなんですよ。 著作権は15世紀にグーテンベルグが印刷機を作った時に、コピーライツとしてはじめて発生したと言われていますが、これはその言葉通り、コピーする権利であって、著作者の権利(オーサーズライト)ではなかったのです。だから、モーツァルトなどのその後の大作曲家も宮廷の庇護がなければ暮らして行けなかったのです。作家もそうで、本が売れても、実際に儲けるのは出版社だったんです。 で、モンテヴェルディというイタリア人作曲家が1607年に「オフェリオ」というオペラを作ったのが、オペラの発祥と言われています。この人もマントヴァ公の庇護を受けていたんですが、彼は、音楽、小説(あるいは戯曲)、歌唱、劇が一体化するオペラという総合芸術を作り上げたのです。 当然、このオペラは宮廷、貴族の間で大人気になりました。今で言えばミュージカルとほとんど同じですから、室内楽を聞くよりはよほどおもしろい。で、イタリアを中心にオーストリア、フランスなどで、17世紀から18世紀にかけて、モーッアルト、ドニゼッティ、ウェーバー、ロッシーニなど、(ベートーベンも1作作っています。)がどんどん、オペラを作曲していきました。でも、この作曲家のオペラは、やはり音楽中心で、筋書きは単純なものだったのです。 ところが、19世紀の中盤になって、イタリアでヴェルディと言う作曲家が違ったオペラを書き始めました。すなわち、有名な作家の小説や戯曲をもとにオペラを作ったのです。特にシェークスピア、ヴィクトル・ユゴーの作品です。シェークスピアのマクベス、オセロは「オテロ」と一字変えてオペラになりました。ユゴーのエルナーニ、王は愉しむは「リゴレット」になりました。 しかし、この頃、題材を選んでオペラ用にアレンジするのは、劇場支配人の仕事でした。劇場支配人は勝手に小説を選び、それを脚本家に、決まった金額で脚本に書き直させ、それを作曲家に見せます。誰かが手をあげて作曲をすることになると作曲代金を払うのです。これも定額でした。ですので、オペラが成功しなければ、劇場は赤字になるわけで、リスク回避のためにもたいした金額は払っていないのです。かと言って成功したからと言って、作曲家や脚本家に余分にお金を払うこともなく、オペラが成功すれば、楽譜は印刷されて、そのフィーも劇場に入りますし、他の劇場でも公演すれば、このフィーも初演劇場に入ります。往々にして、劇場支配人の他に、インプレサリオというオペラ興業主がいて、この人が投資をし、儲けを多くとることもありました。 それは、それでこの時代のシステムなんですが、問題はオペラの筋書きのもとになる、小説の原作者には、許諾権もなければ、著作料も入らなかったことです。しかも、検閲を通すためとか言われて、作品の名前や登場人物の名前、筋書きも変えられてしまったりしていたのです。 ユゴーの「王は愉しむ」はパリで初演された時に、論議を呼び、劇場で騒動が起きたために、以降50年間上演禁止を政府から言い渡されました。ところが、しらないうちに、その「王は愉しむ」がイタリアで、「リゴレット」とタイトルを替えてオペラ化されて大成功していたのです。おまけに、ヴェルディにこういうことをやられるのは、エルナーニに続いて2度目。ユゴーは怒って、劇場を相手に(作曲家ではありません)、著作権料を求める訴訟を起こしましたが、この時点では著作権は権利としてはありましたが、その権利を守る法律が無かったために敗訴しました。 そして、訴訟が終わったころ、ようやくオペラ”リゴレット”はパリで初演されました。この招待状がユゴーにも届いたんですね。ユゴーは、はっきり言って「けったくそ悪い」気分だったのですが、一応見に行きました。それで、不覚にもオペラに感激してしまったんですね。ここらへんの理由とかは、説明すると長くなるので省略します。(既に長い) ![]() ヴェルディの肖像画と僕、2007 ミラノのグラン・ホテルにて(晩年、ヴェルディが住んでいたホテルです) で、その後、ユゴーはオペラの劇場や作曲家とケンカをするのではなく、きちんとした著作権の法律を完備して、著作権料が皆に配分されるようにしようと思ったのです。そして、以降ベルヌ条約にかかりきりになるのです。オペラは、いわばライセンスビジネスのかたまりです。原作をライセンスして脚本家、劇化、オペラ化する。劇場は他の劇場にオペラをライセンスする。(ヴェルディ以降、この権利も作曲家に移ります。) ベルヌ条約が150年近く、今でも改訂を続けながら、世界唯一の著作権の国際条約としてワークしているのは、オペラという総合芸術の構成が、今の映画制作、テレビアニメ制作、ミュージカル制作などと、ほぼ同じ構成だからです。 実際に、ヴェルディとユゴーの接触があったかどうか、これは今、僕も大学院で調べています。しかし、ヴェルディもその後、イタリアの国会議員になるので、その影響力は強く、ヴェルヌ条約の成立前に、慣習として音楽著作料ががっぽり作曲家に入る構図を作り上げました。 このため、イタリアで著名なオペラ作曲家ドニゼッティはヴェルディの前の世代で、70曲以上のオペラを書きましたが、まずしく亡くなりました。一方、ヴェルディ後の作曲家プッチーニは10作のオペラしか書かなかったのに、著作権料で大富豪になりました。 ですから、ライセンシング・ビジネスの基礎ができあがったのは、ベルヌ条約の発効、それを推進したユゴーの功績、ユゴーをそこに向かわせたオペラとの関わりがあるのです。 こうしたことを、より詳しく、著作権に重きを置いて、昨日の東京理科大学大学院の講義「著作権とライセンシング」で学生達に話しをしました。キイになった、リゴレットの一場面も5分ほど見せました。 でも、ベルヌ条約には作曲家の著作権は盛り込まれなかったんですよ。これは決してユゴーが意地悪をしたわけではありません。それよりも、フランス人主体で作られたこの条約がスイスのベルンで調印されたことと関係があります。 でも、そこまで話してしまいますと、高い授業料を支払って頂いている、理科大大学院の学生さんたに、申し訳ないので、今日は前に予告したとおり、オペラとライセンスの関係のサマリーだけ書きました。それでは。 ▲
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| 2012-10-03 14:19
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